感情を定量的に測りたい

感情で人間は動いている

論理で人間は動いていると信じる人は多くいるが,経験的にそれが正しいとは思わない.

論理的に本当に正しいことのみを通じて動くとしたら,意思決定に相当な情報や時間が必要か,もしくは不良設定問題で解くことができず,ほとんど動けないはずである.

論理は,感情をカモフラージュして,自分の行動をもっともらしく見せる(=正当化する)ための道具に過ぎない.

正当化する,というのは論理的に正しいことを言うことではなく,相手の感情を動かして納得感を味わせることである.

正当化する道具として論理があるのであり、根源的には(残念ながら)論理で人は動かない.

そう考えるなら、感情と呼ばれるものの仕組みを定量的に明らかにすることは、人間の意思決定の仕組みを知ることと同じであり,社会科学に大きく貢献することになるのではないか?

感情の定量

感情を定量的に表す際に,「怒り」や「喜び」や「悲しみ」などの度合いをそれぞれ数値化するものをよく見るように思う.

しかし,人間は化学物質で構成されているのだから,何か物質的な量のパラメータ(快楽物質の分泌量など)を数値化したほうが自然ではないかと思う.

いわゆる感情は,人間が物質の量を解釈して名前をつけたものに過ぎない.